スマホ代の節約を考えたときにまず浮かぶのが「格安SIM」。
大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の半額以下で使えることもあり、学生から社会人まで利用者は年々増加しています。
しかし一口に「格安SIM」といっても、料金プランや通信速度、サポート体制はさまざま。2025年現在、どの会社を選ぶのが一番お得なのでしょうか?
この記事では、主要な格安SIMを比較しつつ、料金・速度・サービスのバランスを踏まえたおすすめを紹介します。
格安SIMとは?
「格安SIM」とは、大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル)の回線を借りてサービスを提供する通信事業者(MVNO)のSIMカードのことを指します。
一般的には大手キャリアよりも 月額料金が安い のが最大の特徴です。
大手キャリアと格安SIMの違い
- 大手キャリア:自社で基地局や回線を持ち、通信網を運営
- 格安SIM:その回線を間借りして利用者に提供(コストが低い分料金も安い)
例えば、大手キャリアで月8,000円程度かかっていたスマホ代が、格安SIMに乗り換えると 月1,000〜3,000円台 に抑えられるケースも少なくありません。
2025年の最新トレンド
ここ数年で格安SIMを取り巻く状況は大きく変化しています。
- 5G対応が標準化
格安SIMでも5Gエリアでの高速通信が当たり前になり、動画やオンラインゲームも快適。 - eSIMの普及
SIMカードを物理的に差し込む必要がなく、アプリやQRコードで即日開通できるeSIM対応が急増。iPhoneやPixelユーザーには特に便利。 - 大容量プランの拡大
これまで「格安SIM=低容量」が主流でしたが、2025年は 20GB・無制限プラン も当たり前に。ヘビーユーザーでも安心して選べるように進化。 - サブブランドの台頭
ahamo(ドコモ)、povo(au)、LINEMO(ソフトバンク)といった“キャリア直系の格安ブランド”も人気。MVNOと競い合うことで、料金競争がさらに激化。
つまり2025年の格安SIMは、単なる「安いだけのサービス」から、安さ+使いやすさ+柔軟性 を兼ね備えた選択肢へと進化しているのです。
格安SIMの選び方のポイント

「安いから選ぶ」だけでは、失敗する可能性があります。格安SIMを選ぶ際は、以下の5つの基準を押さえることが大切です。
① 月額料金
- まずは「自分が毎月どれくらいデータを使っているか」を把握することが必須。
- 3GB・20GB・無制限といったプランの中から、自分の利用量に合ったものを選ぶ。
- 目安としては、
- SNSやLINE中心 → 3GB以下
- 動画もそこそこ見る → 10〜20GB
- テザリングや動画配信を頻繁に利用 → 無制限プラン
② 通信速度
- 格安SIMは混雑時(昼休み・通勤時間帯)に速度が落ちやすい。
- 安定性を重視するなら、大手直系ブランド(ahamo・LINEMO・povo)が有利。
③ データ容量の柔軟性
- 「余ったデータを翌月に繰り越せる」かどうかもチェック。
- IIJmioやmineoは繰り越し対応、楽天モバイルは段階制料金で自動調整。
④ サポート体制
- オンライン専用のところが多いが、不安なら店舗ありのサービス(mineo・UQ mobileなど)を選ぶと安心。
- eSIMに不慣れな人や、初めて乗り換える人はサポート体制を重視すべき。
⑤ キャンペーン・特典
- 初期費用無料、キャッシュバック、端末割引などが頻繁に実施されている。
- 乗り換えのタイミングでキャンペーンを活用すると、数万円単位で得することも。
📌 ポイントまとめ
- 格安SIMは「安い」だけでなく「自分の使い方に合うか」が重要
- データ容量・速度・サポート体制をバランスよく比較する
- キャンペーンを狙えばさらにお得に
主要な格安SIM会社の特徴

格安SIMといっても「どれを選べばいいか分からない」という声は多いです。
そこで2025年時点で人気の高い 主要7ブランド をピックアップし、料金・特徴・おすすめユーザーを徹底比較しました。
■ ahamo(NTTドコモ)
- 料金プラン:
・20GB/月 → 2,970円(税込)
・100GB/月(ahamo大盛り) → 4,950円(税込) - 通信品質:ドコモ本家と同等。地方・山間部でも強い。
- 特徴:
・5分以内の国内通話無料が標準搭載
・海外82カ国で追加料金なし(20GBまで利用可能)
・シンプルな2プランで迷わない - おすすめユーザー:
「料金は抑えたいけど、キャリア回線の安定感も欲しい」人
「出張や留学など海外でも安心して使いたい」人
■ povo2.0(au)
- 料金プラン例(トッピング型):
・基本料 → 0円
・データ1GB(7日間)→ 390円
・データ20GB(30日間)→ 2,700円
・データ無制限(24時間)→ 330円 - 通信品質:au本家と同等。速度制限時も最大128kbpsで最低限は使える。
- 特徴:
・「使う分だけ課金」できる柔軟さ
・旅行やイベント時だけ「24時間データ使い放題」が便利
・長期間使わなくても基本料0円で維持可能 - おすすめユーザー:
「普段はWi-Fi中心で月の通信量にばらつきがある」人
「普段はほぼ使わないけど、必要な時にだけ大量に使いたい」人
■ LINEMO(ソフトバンク)
- 料金プラン:
・3GB/月 → 990円(税込)
・20GB/月 → 2,728円(税込) - 通信品質:ソフトバンク本家と同等。都心や主要都市で特に安定。
- 特徴:
・LINEアプリの通信がカウントフリー(ギガ消費ゼロ)
・通話オプションを安価に追加できる - おすすめユーザー:
「LINEを毎日使う学生・主婦」
「3GBのライトプランで月1,000円以下に抑えたい人」
■ 楽天モバイル
- 料金プラン(従量制):
・〜3GB → 1,078円
・〜20GB → 2,178円
・20GB以上(無制限)→ 3,278円 - 通信品質:都市部は良好。地方ではパートナー回線(au)を利用。
- 特徴:
・3,278円で無制限は業界最安クラス
・楽天市場や楽天カードと連携 → ポイント還元率UP
・専用アプリ「Rakuten Link」で国内通話料0円 - おすすめユーザー:
「動画やSNSを大量に使いたい」人
「楽天経済圏を活用している」人
■ IIJmio(みおふぉん)
- 料金プラン例(音声SIM):
・2GB → 850円(税込)
・5GB → 990円(税込)
・20GB → 2,000円(税込) - 通信品質:混雑時に速度低下があるが、eSIM利用やデュアルSIMで補える。
- 特徴:
・業界最安水準の料金
・データシェア・家族割に対応
・eSIM対応でサブ回線にも最適 - おすすめユーザー:
「月1,000円前後で最安に抑えたい」人
「2台目スマホやサブ回線用に使いたい」人
■ mineo
- 料金プラン例:
・1GB → 1,298円(税込)
・20GB → 2,178円(税込) - 通信品質:利用者が多い時間帯は速度が落ちやすい。
- 特徴:
・「パケット放題 Plus」で最大1.5Mbps使い放題(385円/月)
・ユーザー同士でデータを分け合える「フリータンク」機能
・サポート体制が手厚い(店舗・電話) - おすすめユーザー:
「安くてもデータを“工夫して使い倒したい”」人
「初心者でサポートも重視したい」人
■ UQ mobile(auサブブランド)
- 料金プラン:
・4GB → 2,365円(税込)
・20GB → 3,465円(税込) - 通信品質:au本家と同等で安定。
- 特徴:
・家族セット割や自宅の光回線とのセット割でさらに安くなる
・店舗サポートがあり初心者も安心 - おすすめユーザー:
「格安SIMにしたいけど店舗サポートも欲しい」人
「家族でまとめて安くしたい」人
料金プランの比較

格安SIM選びで最も気になるのは「月額料金とデータ容量のバランス」。
主要ブランドを横並びで比較できるようにしました(2025年最新情報)。
📊 料金比較表(音声SIM・代表的なプラン)
会社 | 3GBプラン | 20GBプラン | 無制限プラン | 通話オプション |
---|---|---|---|---|
ahamo | なし | 2,970円 | 4,950円(100GB) | 5分以内無料込み |
povo2.0 | 390円(1GB/7日)※相当 | 2,700円(20GB/30日) | 330円(24時間無制限) | +550円で5分通話定額 |
LINEMO | 990円(3GB) | 2,728円 | なし | +550円で5分通話定額 |
楽天モバイル | 1,078円(3GBまで) | 2,178円(20GBまで) | 3,278円(無制限) | Rakuten Linkで無料 |
IIJmio | 850円(2GB) | 2,000円 | なし | +500円で5分通話定額 |
mineo | 1,298円(1GB) | 2,178円(20GB) | パケット放題Plus(最大1.5Mbps)385円追加 | +550円で10分通話定額 |
UQ mobile | 2,365円(4GB) | 3,465円(20GB) | なし | +770円で10分通話定額 |
💡 ポイント解説
- 最安で使いたいなら → IIJmio(2GB 850円)
- 20GB基準なら → LINEMO(2,728円)か楽天モバイル(2,178円)が安い
- 無制限なら → 楽天モバイル一択(3,278円で使い放題)
- 一時的に使いたい人 → povo2.0(330円で24時間無制限)
通信品質・速度の比較

「安さ」に惹かれて格安SIMにしたものの、「速度が遅くてイライラ…」という失敗談は少なくありません。
ここでは「速度の傾向」と「どのユーザーに向いているか」を整理しました。
📊 通信品質の比較(目安)
会社 | 回線品質 | 混雑時(12時台) | 特徴 |
---|---|---|---|
ahamo | ◎(ドコモ本家と同等) | ほぼ影響なし | キャリア並みの安定性 |
povo2.0 | ◎(au本家と同等) | ほぼ影響なし | 通信の柔軟性が高い |
LINEMO | ◎(ソフトバンク本家と同等) | ほぼ影響なし | 都市部で特に安定 |
楽天モバイル | ○(都市部は良好) | 地方では弱い場合あり | 無制限のコスパ最強 |
IIJmio | △(MVNO特有の遅さあり) | 速度低下しやすい | eSIM対応でサブに便利 |
mineo | △(混雑時にかなり低速) | 特に昼は注意 | 工夫して安く使える |
UQ mobile | ◎(au本家と同等) | ほぼ影響なし | キャリア品質+安い |
💡 ポイント解説
- 通信品質重視なら → ahamo/povo/LINEMO/UQ mobile(いずれもサブブランド/オンライン専用)
- コスパ重視なら → 楽天モバイル(使い放題で最安)
- 節約&サブ回線なら → IIJmio/mineo(メイン利用は非推奨、補助回線に最適)
サポート体制の比較
格安SIMを選ぶときに見落としがちなのが 「サポートの充実度」。
「安いけど困ったときに相談できない」と不安になる人も多いので、主要サービスの対応を比較しました。
📊 サポート体制比較表
会社 | 店舗サポート | 電話サポート | チャット/アプリ | 特徴 |
---|---|---|---|---|
ahamo | なし | なし | 24時間チャット対応 | 完全オンライン専用。ドコモショップではサポート対象外 |
povo2.0 | なし | なし | 公式アプリ・チャットのみ | 自己解決型。低価格に割り切った設計 |
LINEMO | なし | なし | LINE公式アカウントから問い合わせ | LINEで完結できる手軽さ |
楽天モバイル | 全国の楽天モバイルショップ | あり | アプリ・チャット対応 | 店舗数が多く、初心者にも安心 |
IIJmio | なし | あり(有料サポートあり) | チャット・メール対応 | オンライン中心。専門的な説明が丁寧 |
mineo | 大阪を中心に少数店舗 | あり | コミュニティ(マイネ王)で相談可 | 利用者同士で解決できるユニークな仕組み |
UQ mobile | 全国のauショップ・UQスポット | あり | アプリ・チャット対応 | 店舗サポート+au品質で安心感が強い |
💡 ポイント解説
- サポート重視派 → 楽天モバイル/UQ mobile(店舗が多く、初心者向け)
- オンライン慣れしている人 → ahamo/povo/LINEMO(完全オンライン対応)
- コミュニティ型が好きな人 → mineo(ユーザー同士で相談できる)
どんな人にどの格安SIMがおすすめ?
ここまで「料金・速度・サポート」を比較しましたが、結局どれを選べばいいのか迷う人が多いはず。
そこで、タイプ別におすすめの格安SIM をまとめました。
📊 タイプ別おすすめSIM
ユーザータイプ | おすすめ格安SIM | 理由 |
---|---|---|
スマホ初心者/親世代 | UQ mobile/楽天モバイル | 店舗サポートあり。シンプルな料金で安心 |
コスパ最強で使いたい人 | 楽天モバイル | 3,278円でデータ無制限。通話もアプリで無料 |
通信品質を落としたくない人 | ahamo/povo/LINEMO | ドコモ・au・ソフトバンク本家と同等の回線品質 |
とにかく安く抑えたい人 | IIJmio | 2GBで850円から。サブ回線やライトユーザーに最適 |
データを自由に調整したい人 | povo2.0 | 必要なときにトッピングで購入できる柔軟さ |
学生/若者 | LINEMO(ミニプラン 990円) | LINE使い放題。月1,000円以下でSNS中心の生活に最適 |
通信を工夫して楽しみたい人 | mineo | ユーザー同士のコミュニティ「マイネ王」で解決力が高い |
💡 ポイント解説
- 迷ったら ahamo or UQ mobile → 大手キャリア品質+シンプルプランで間違いなし
- とにかく安さを求めるなら IIJmio/LINEMO
- ギガを気にせず使いたいなら 楽天モバイル一択
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